caravanのライブに行ってきた。
初の名古屋で観たライブ。
実はまともにcaravanの音楽を聴いたことはなかった。
ただ、友人A4が車でcaravan聴いていたことだけ覚えていて、
こないだHMVに行った時に試聴コーナーで足が止まった。
思っていたよりずっと良かったので、買おうかなと思ったら、
1週間後に名古屋でライブをやるとのこと。
それもCD一枚の値段と同じ3000円で。
なら、ライブに行ってみようじゃない、そんな顛末。
開演時間の5分前に入ると、中は熱気で凄かった。
20〜30の男女で一杯になっていて、遅れたことに少し後悔。
ほとんどがカップルだったので、少しだけ不貞腐れながらも開演をじっと待つ。
実際に見たcaravanはイメージ通りの人物だった。
Tシャツにラフなジーンズ、麦わら帽のようなものをかぶっていた。たぶん。
一発目は『FREEBYRD』。
like a FREE BYRD♪like a FREE BYRD♪
リピートの多い曲だな、と思って聴いていたが、
終わってみれば半分はリピートのある曲だった。
CDではうんざりでも、ライブではそれも楽しい。
ずんずんちゃん♪ずんずんちゃん♪
と続いていく音の流れに身を任せていると、「ライブに来たな〜」と感じる。
このリズムとループしていく様がいわゆるサーフミュージックの特徴だと僕は思っていて、
ジャック・ジョンソンやドノヴァン・フランケンレイター等の有名なアーティストらと引き合いに出されるのは分かる気がする。
caravanはそれほど歌うことが上手ではない。
でも逆にそこが、caravanの“ザラさら感”ともいうべき独自な世界観を作る一助になっている。
caravanが同じギターとハーモニカがセットの、例えばコブクロのように歌が上手かったのなら、あんまり受け入れられなくなるような気がするのだ。
変な話だけど。
僕的ハイライトは、
「去年一年間は色々なことがあって、僕自身大きく変わったと思います。そんなことがあって、一番最初に出来た曲です。」(正確ではないです。ただ、こんな感じ。)
とcaravanのMCが入り演奏された『CHANGES』。
2週間前に読んだインタビュー雑誌に、caravanのインタビューもあった。
その中でもこの曲は大きく取り上げられていたことを思い出した。さっき。
変わり続けるのさ 変わらないために
流れ続けるのさ 流される前に
ゾクゾクした。
余りにリアルな歌詞と、
それを歌うcaravanの真剣な表情を見て。
ここ2ヶ月で僕の環境は大きく変わった。
言葉遣いが変わった。
思考経路が変わった。
行動様式も変わった。
何故なら変えないと、そこにアジャストしないと、
僕が大切にしているものたちを失ってしまうから。守りきれないから。
現代のビジネスマーケティングに大きな影響を与えたフィリップ・コトラー、P・F・ドラッカーは、
必ず著書の中で“イノヴェーション”という言葉を使っている。
また、べストセラーで僕の愛読書でもある『エスキモーに氷を売る』では、
イノヴェーション、イノヴェーション、イノヴェーション、
飽きたらさらにイノヴェーションせよ。
私はイノヴェーションは日常的なものであるべきだと思っている
と記されている。
まさか、大学のゼミで勉強していた現代マーケティング論を、
名古屋のライブ会場で思い出すとは思わなかった。
話は戻るが、
やはり、本当に大事なものをキープし続けるためには
同時に平行して変わり続けなればいけないのだろう。
必要、不必要、可能、不可能、ベター、バッド、
天秤にかけては下ろし、かけては下ろす。
選択肢を選んでいる最中にも拘らず、すぐにまた別の選択を迫られる。
落ち着いて選んでいる時間などないのだ。
否応無しにいくらかは歪んでいく。
それが本当に大事なものなのかも徐々に虚ろになっていきながら。
しょうがない。うん。
caravanのライブはその後も続き、僕もノリにノレてかなり楽しかった。
特にアンコールを2回やってくれたのは嬉しかった。
ライブにそこそこ行っている人なら共感してくれると思うけれど、
アンコールの2回目の登場のときは、思わず胸がジーンとなる。
以前3回もやってくれた陰陽座には敵わないが、とりあえず。
良いライブだった。
気持ちいいライブだった。
CDも買おうかなぁ。
明後日は給料日〜♪